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就職者からのメッセージ


濱中 力
(ローム株式会社/LSI生産本部 PDK開発部 メモリ設計G 勤務)



新設研究室のメンバーとしての経験

 高校3年生時点で自分の適性が明確でなかったので、職業選択の可能性を広げるためにも、できれば就職率が高い分野がよいと考え、京都工芸繊維大学の電子情報工学科(当時)を選びました。結局、この選択が今の仕事につながることになりました。大学院進学時には、回路の研究をしたいと思い、当時お世話になっていた先生に飲み会の席で相談させて頂いたところ、新しく発足する研究室ということで勧めていただいたのが、小林和淑教授の電子回路工学研究室でした。新しい研究室でしたので、先輩もおらず、物もほとんどない、がらりとした研究室で私の大学院生活は始まりました。研究室立ち上げ時のメンバーは、私と学部生4人だけでした。私は学年が一番上だったので、先頭に立たなければとの気負いがありました。でも振り返ってみれば、小林先生の柔軟性に富んだ気さくで愉快なご指導と、共に頑張ってくれた後輩メンバーのおかげで、楽しく研究に打ち込めました。人の縁に恵まれた研究生活でした。また、1年目に私が思い立って始めたたこ焼きパーティーが、以後毎年行われていると知り、研究室の源流づくりに関われたことを嬉しく思っています。今でも夏のビアガーデンと忘年会には呼んで頂いており、後輩とのつながりがあるのは本当に嬉しいことです。

現代社会を支えるLSIの回路設計に従事

 大学院での研究内容は、LSI関連のものです。宇宙から降り注ぐ放射線を宇宙線と言います。集積回路のLSIは飛行機や医療機器をはじめ、身の回りのあらゆるものに搭載されていますが、宇宙線のような強い放射線にさらされると、誤作動の誘発やメモリ保存のデータの破壊が、確率的に起こり得ます。人命にもかかわりますので、LSIは堅牢な耐性を備える必要があります。私は、そのための研究をしていました。大学院修了後、LSI関連の仕事を続けたいと思いましたので、学校推薦でローム株式会社に入社いたしました。現在は、LSIのメモリの回路ブロックを設計する業務を担当しています。LSIの設計は、一からすべて設計すると膨大な時間がかかるため、特定の機能をもった回路ブロックを組み合わせて製品化します。私が担当する回路ブロックは、データ保持機能を持つもの(=メモリ)です。新技術の導入のために、回路設計から特性評価・信頼性試験まで幅広く携わり、日々奮闘しています。メモリは様々なLSIに搭載されるので、わずかな見逃しが事故を招きます。量産に耐えられ、お客様に迷惑をかけないような製品を作っていきたいと思います。

後輩へのメッセージ

 大学では、目的意識を持って講義に臨むことが大事だと思います。なんとなく講義を受けていると、そのときは得心して賢くなったような気がしても、少し時間が経てばあまり身になっていないことに気付きます。何のためにその講義を受けるのか、できるだけ理由付けをすると身につきやすいかもしれません。例えば、パソコンがどうやって動いているのか知りたいからデジタル回路の講義を受けようとか、あの企業に就職したいから関係のありそうなこの分野を勉強しようとか、知っていたら得できそうだから統計を学んでみようなど、何でもいいのですが、そのような積極的な姿勢で臨んだ講義で学んだ内容は、将来、自分の力になると思います。

2014年度版 大学広報より

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別所秀起
(NEC(日本電気株式会社)/モバイルRAN事業部 勤務)



大学時代の実験や研究を通して、
エンジニアになりたい気持ちが強まりました。


 受験生の方は以下の3つについて意識することをお勧めします。基礎の徹底、目標設定、将来なりたいものややってみたいことを持つこと。漠然とですが、私は高校時代からエンジニア志望でした。大学在学中での実験や研究を通して、その気持ちが強くなり、志望通りの職業に就くことができました。KITは思う存分、やりたい研究に没頭できるところ。今の気持ちが将来へつながっていく場だと思います。

2014年度版 大学案内より

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